【2015統一地方選挙】異次元の戦い

 今晩は、露木茂です――ではなく、今晩は小田原名物の蒲鉾で、そして白い米と肉のスープ、モランボンのキムチで祝わせていただいた。神奈川県知事選挙における現職の黒岩祐治候補の勝利をである。尚、この記事が出る時には昨晩になっている。昨日12日はその神奈川の他にも日本の各地にて知事選挙と議会選挙が多く行われた統一地方選挙の日である。統一地方選挙は来たる今月の26日にもあり、12日の選挙はその動向にも影響する重要なものとなる。
a0313715_09175193.jpg 黒岩氏は『命の輝く、マグネット神奈川』を前回に初めての当選となった2011年の知事選挙においても提唱し、変わらぬ意志を以てこの度にも安定の強さを持って重選となった。『命の輝く』とは全国と比べても早く進むことが予想される高齢化への対策を軸として医療と厚生の基盤を作ること、『マグネット神奈川』とは人と金を磁場の如く引き寄せる地域力を作ることを意味する。黒岩氏は他の知事選にも目立つように与党自民党と公明党と民主党などの野党の同時の推薦、所謂与野党の相乗りにおいて当選した。よってそれは自公与党の勝利であるともいえるし民主党などの勝利であるともいえる。然しそれは弊ブログも予てより批判しているように、詰まる処は自公とも民主とも違う、国政における既成の政党等の対立の構図とは異なる次元において成り立っているものであり、即ち国政が地方政治の要請と対応の能力の水準に追いついていないことを端的に物語るものである。現実に有権者のより近くにあるのはそれらの知事選挙の候補者等によって示されていることなのであり、国政の各政党は何れも勝利を宣言することは出来ないと見るべきである。
 常として、国政は抽象性や象徴性が重視され、地方政治は政策の具体性が重視される。言わば感性に訴えるか論理性に訴えるかの違いであるが、その抽象性や象徴性も弱まって安っぽくなって来ている近年の日本と世界にあって地方政治の論理性と国政の本来の特徴である感性をも兼ね備える黒岩氏の強さは際立つ。日本の中心は日本大通である、そうも感じさせる。
a0313715_09205389.jpg 明暗が分かれたのは前神奈川県知事の松沢成文氏が幹事長を務める次世代の党である。当党は昨年の12月の衆議院総選挙において党の存続の危ぶまれる大敗を見た。新聞やネットの評論にはネット右翼と重なる理念と政策が有権者の拒否を招いたとの旨のものが多く見受けられたがそれは中らない。この度の選挙においてもその主張そのものにネット右翼などのような差別主義や排外主義、全体主義の意図は見られない。但しその主張が後々に独り歩きをしてそのような意図と結びつくことによって平等、共生と自由を損なう結果となりかねなくはある。それは平沼赳夫代表の演説にもある、出産に係わる福祉を無償とするとのものである。出産の費用が低減されて生命の誕生が安けくなることは望ましいことではあるが無償とは前のめりに過ぎ、ただで与えられたものには価値は覚えられ難いとの思いが強まった際には生命が軽視され、人としての名誉や尊厳が損なわれるようになる虞がある。勿論、平沼氏と次世代の党はそのような党派ではない。求められるのは、及ぶべく低負担を以て及ぶべく高い社会保障と福祉を実現して維持する、かつての高福祉低負担ではなくその語順、即ちそれらの考える順序を入れ替えての低負担高福祉である。今や高福祉高負担か低福祉低負担かという極論しか罷り通らない既成政党の対立軸にあって不完全にまた部分的にも低負担高福祉の軸を示した次世代の党は意義深い。そこにも神奈川県知事の経験者が底力を現している。

 神奈川の選挙の結果にはまだ目を見張るものがある。それは先の衆院選に続き、民主党の議席の伸びと議席率が全国において最も高くなったことである。同じ関東地方においても、千葉県、埼玉県、栃木県と群馬県は何れも自民党が過半数或いは圧倒多数となったのと比べるとそれは際立つ。神奈川県議会選挙においては民主党は3議席を増して25議席を得、自民党も4議席を増して45議席となったが過半数には届かなかった。また、元民主党でみんなの党に移った浅尾慶一郎氏の地盤であった横浜市保土ヶ谷区においては年来に民主離れがそれにより進んでいたとは雖も民主党の候補が辛勝し、消極的にも民主党への回帰が見て取れる。先の衆院選において民主党の笠浩史氏が圧倒的な強さを維持した川崎市麻生区においては無所属の候補が首位となったが民主党の候補が2位にて当選し、自民党は議席を得られなかった。また、川崎市議会選挙においては麻生区は首位を含む2人の民主党の候補が当選した。片や、自民党の強さが目立ち、民主党の当選がないのは自民党の候補等が2人の当選となった横浜市青葉区(:衆議院は維新の党の江田憲司代表)と川崎市宮前区である。他の横浜・川崎においては民主党が多くの区において議席を得ている。麻生区と並び衆院選において民主党の候補が当選した厚木市においてはこの県議会選においては逆に自民党の候補等の当選が2人となって民主党は議席を得られず、今までとは違う捩れが生じている。
 神奈川は1996年に民主党が発足して何年かの間は民主党が地方選挙を主として全国的に勢力を伸ばしていたさ中にあってもその大きな伸びは見られず、当時の政治改革の流れにあっても自民党の地盤が維持されて無風の地域となるかと見られたが21世紀に入って遅ればせながら民主党が議席を大きく増し、他に民主党の最大の地盤となっていた愛知県や北海道と並び民主の地盤は完成したかのようになっていた。先の松沢前知事もまた当時は民主党系の知事であった。然し2012年の衆院選においてそれは雪達磨式に崩れ、前世紀末までの自民党の圧倒の優位が再現され、元の木阿弥となった以上はそれはもはや民主党に戻ることはないかとも思われた。然し続く2014年の『アベノミクス解散』による衆議院総選挙においては先述のように小選挙区での2議席及び比例代表における当選者を底堅く出している。この県議会選ではその衆院選の自民:民主の議席の比が四倍となっているのと比べて二倍を下回っている。
 その理由の一つには、明確な主張と前期の4年の間の実績を以て広く支持を得ている黒岩知事が民主党の推薦をも得ており神奈川民主党の顔の代わりともなっていることにより、近年来に民主党への投票に二の足を踏んでいた中道層が今回は民主党を選び易くなったことが考えられる。黒岩氏の訴える『命の輝く神奈川』は2009年に就任した民主党の鳩山由紀夫総理の所信表明演説にある「命を守りたいのです。」とも相通じる。また、神奈川の自民党の支持層は他県のそれとはやや異なり、青葉区や宮前区においてその強さが見られたように富裕層の支持が有力な軸となっているために将来の不安の比較的に大きい中間層や貧困層にとっての黒岩県政のイメージが同時に推薦を得た自民党寄りのものとしてよりも民主党寄りのものとして解される傾向の強いことも考えられる。他県ならば、それは迷わずすべてが自民党の政策として解される所も多いであろう。
 然しながら、富裕層も様々である。大政党として地歩を築き維持するためには富裕層の支持の厚さは欠かせず、民主党は分厚い中間層の形成と貧困層の底上げの傍らに富裕層の支持をも広く取りこんでゆかなくてはならない。世界の大政党には富裕層の支持の薄い政党はない。
 若し民主党の予てより課題としている企業献金が今後に廃止され或いは大きく縮小されると個人献金が安定的に見込めるのは主に富裕層であり、その安定的支持を図らなければ民主党の主張と存続の前提が崩れるからである。自民党のように企業献金を当てにするとは詰まる処は支持層の可処分所得が少なく個人献金が見込み難いということでもある。

 先の衆院選を控えて安倍総理が勝敗線として見方を示した「自公で過半数」はそこでは外れて圧倒多数となったが、この神奈川県議選では見事に的中し、公明党の得た10議席を合わせると55議席で過半数となる。また共産党はその衆院選に続き躍進して6議席を得た。その総理の読みが物語るのも良かれ悪しかれ、日本の政治と生活の現実を凡そ忠実に表している日本の中心は神奈川であり東京でも大阪でもないことの表れであるといえる。因みに昨日は東京都に関係する選挙は一つもなかったが、26日には幾つかの市議会選挙などがある。石原慎太郎元東京都知事が2012年に辞任しなかったならば昨日が東京都知事選挙となる予定であった。
a0313715_09244628.jpg 従来は神奈川を悠に上回る民主党の地盤とされていた愛知県と北海道においては、愛知県議会選挙は先の衆院選に続き最多となった自民党との差を縮める善戦となったが、北海道は知事選において自公の推薦の現職の候補に民主党などの支援の新人の候補が大差を以て敗れ、北海道はもはや民主党の最大の地盤とはいえないことが一層明らかとなった。但し札幌市長選挙においては民主党と維新の党の推薦の新人の候補が当選している。そこに見て取れるのは従来の北海民主党は県庁所在地であり最大の都市である札幌が中心となっての旧い開発体制を前提として地盤を形成していたことであり、民主党の改革によって北海道の現実が新たに変わりゆくにつれて当の民主党の地盤の在り方がそれに見合わなくなって来ていることである。その改革の成果を何の努力をもしなかった訳ではない自民党がごっそりと持ち去ったのである。北海道の程に顕著ではなくても類似の事例は他の全国の地域にもあるであろう。これからは民主党が最大限に党勢を伸ばしても北海道においては拮抗に留まるであろう。

a0313715_09262956.jpg 国政の課題は地方政治においても全く関係がないのではない。知事選挙は国政が追いつけないでいる異次元の戦いが目立ったが、議会選挙は各党が国政において期している諸課題と密にも疎にも関わっている。殊に重要なのは共産党が訴える、外国で戦争をする国にしないことである。それは民主党も岡田克也代表などがそのことについて尤々慎重に考えるべきであると訴えている。一聞にして、一見にしてそれと分かる国政の言葉と行動において戦争を匂わせることが論じられていると国民は直ちに異を唱えて抗議することも出来易いが、地方政治においてはそれとは直ぐには分からない、尤隠微な形で生活と密接に関わる問題を装って戦争への道や圧制への道が開かれ得る。よってそのような誤りを正すことのできるより大きく重要な機会は地方選挙にあるといえる。地方主権か中央集権か穏健な地方分権かを問わず、有権者のより近くにある地方選挙は代表制の政治の要である。
 自衛隊の我々の生活における位置づけは如何にあるべきかなども、各地の知事や市町村、市民が関わって形成されるべきことである。国民の生活が第一の防衛を維持する、暮らしと平和はゆずれないのがこの統一地方選挙であり今後の地方選挙である。

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a0313715_16242390.jpg神奈川県知事選挙
当選おめでとうございます。

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by keitan020211 | 2015-04-13 09:27 | 政治、社会 | Comments(0)
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