鉄道のマナー啓発広告 効果を考えているものは少ない

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Mr.サンデー  日曜22.00~

 直前の記事には東急電鉄の最新のマナー啓発広告についての批判を語った。とにかく最悪でお寒く、直ちに中止とするべきである。

 少し前のネットの記事に、日本とフランスのマナー啓発広告の在り方の違いの比較についてのものがあった。
 日本のそれはおしなべて「他者の迷惑になる」ことを訴えようとするのと比べ、フランスのそれは「自分にとって良くない」ことを訴えようとするとの指摘である。
 フランスの広告等の例を見ると確かに「自分にとって良くない」と云わむとするような仕立てのものが多い。「身を滅ぼすのは貴方です。」ということである。
 他者の迷惑にせよ自分にとっての良し悪しにせよ、マナーを守らない人々と守る人々の認識の在り方には違いがあるものではないのでその国の全ての人が同じような認識をするものと仮定してのことであろう。無論、実際には日本にもフランス流が効く人々は少なくはないしフランスにも日本流が効く人々は少なくはない。

 但し弊ブログなどからすると、マナーなどの啓発の広告は無難が一番であると思う。
 訴えたいことを端的に分かり易く示す、その分かり易さを妨げかねないような演出や装飾をなるべくしない、商品の宣伝とは違い、啓発とは固有性の薄く普遍性の高い事柄のものであり、それが訴えるためには誰にでも分かるものでなくてはならない。
 その観点に見ると、フランスのマナー広告でさえ演出や装飾が多いと見做さざるを得ず、日本のマナー広告はそれらが過剰で啓発のための広告効果をなしてはいないといえる。マナーポスターが幾ら作られてもマナーの改善の気配は一向に見えずに屋上屋を重ねている様相にある。寧ろ、マナーポスターがマナーを悪化させる元凶なのではないかとさえ見える。

 殊に日本のマナーポスターがそうであるのは先の「他者の迷惑になる」ことに訴える在り方が全くなくはないが現実には余りそうでもない、その記事の指摘は偏にフランスのそれとの分かり易い対比を示すために少ない例を掘り出して来て示しているような感がある。
 日本のマナーポスターに多いのは現実には「他者の迷惑になる」ことを訴えるものではなく、「そんなことをしない貴方には弊社の御利用を続けていただきたい」ことを訴えるものである。
 詰り、マナーの悪い客の存在は既に織り込み済みで改善を訴える積りはもはやなく、マナーの悪くない客またはマナーの良い客を極力暗に褒めそやして持ち上げることにより自社の評判を高めようとするものなのである。啓発広告の演出や装飾が過剰となる傾向には、啓発の効果をではなく自社の企業イメージを良くしようとすることをしか勘案しない、目的意識の欠如がある。
 演出や装飾が多くなると必然に費用が高くなるので注文枚数が自ずと少なくなって広告期間が自ずと短くなり、効果が出ない侭に次のマナーポスターを考えることになる、その繰り返しとなる。次を考えている間にはマナーポスターがなかったりする。自社の事業所である駅や列車内に掲示する印刷物ならば貼り続けても費用が上がることはない筈ではあるが、他の広告が次々と入るので剥がさざるを得ない訳である。かくして瞬間視聴率的に話題を得て終わりとなる。
 広告に金を掛けることは一概にいって良いことではあるが、啓発物は違う。そればかりは最小費用で最大効果としなくてはならないものである。啓発広告は自社の宣伝ではなく公共の指導である。鉄道会社等と広告代理店にはその認識がない。

 以下にはそのような無意味且つ品性に欠ける或いは全くない日本のマナー啓発のポスター等を紹介する。
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――東急電鉄のもの
 「どっちがへん?」と問うて考えさせるような体裁となっているが、何歩考えてみても『どっちが』の処か、それらの絵が先ず何を示そうとしているのかが明らかとはならない。比較的明らかとなるのは上右の優先座席のものであるが、それも、ではどっちがというと、どっちもへんではないのかとしか思えない。
 「要するに、あなたは何が言いたいのですか?」、それが分かりにくいの処か全く分からないものである。
 作る側は作りながら、ユーモアのセンスに富む力作とか思い込んでいよう。

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――小田急電鉄のもの
 要するに何を言いたいのかが分かり易いのは良いが、絵がマナーの悪い人には訴えない。
 マナーの良い人が「そうだねえ。」と思うような感じはあるが、それだけ。
 大体、マナーの悪い人が自らをアフロヘアの兄ちゃんのイメージと重ね合わせる筈はない。マナーの悪い人の程に得てして自らを普通の風采と思っている。なので彼がそれを見れば他人事としか感じない訳である。「?…はーん。……」
 また、御苦労にも「そんな駄目な兄ちゃんも席を譲ることがある、いいことじゃないか!」みたいな物語を込めているらしいが、一連の作品等を通して見る人はいないのでそんなことには誰も気づかない。「小田急の客はマナーが良いだけではなく人情も深い。」と宣伝したいだけの広告なのである。

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――京阪電鉄のもの
 京阪沿線の京都市伏見区にはかっぱのCMで知られる黄桜酒造があり、「マナーを守るとちょっといい気持ち」と言いたいのかもしれない。
 しかしその広告には幾つもの難がある。
 『野外では人気者 車内では◯◯者』――先ず以ては何かを訴えたい時に「◯◯」などと放送禁止用語のような記し方をしてはいけない。マナーの悪い人は恐らくそこに恨みの念を抱くであろうし、マナーの良い人或いは悪くはない人のいわば持続心をも損なわせかねない。
 また、車内の迷惑者が野外では人気者である訳はなく、駄目なものはどこであろうと駄目である。そこには「他所ではそうでも構わないがうちの電車にお乗りの際には守ってほしい。」という京阪電車/京阪グループの側の公共心のなさが窺われる。
 しかも、放歌はマナー違反であるだけではなく軽犯罪法違反であり、啓発するならばそのことをも「公共の場では許可を得ることなく歌うことは犯罪です。」などと併記することが望ましい。
 また、何やら愉しげなモチーフの図案であることにより、「はは…ええやないの。」と感じてしまう人もいるであろう。
 あらゆる面から最悪の啓発広告である。
 因みに京阪電鉄は元は東急田園都市線と同じ澁澤財閥系の鉄道会社であった。西でも東でも、愚民の多い沿線とそれを作る企業は同じような感性な訳である。

一方、以下には比較的ましなマナーポスターを幾つか紹介する。
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――西武鉄道のもの
 要するに何が言いたいのかが明確で、図中の人達が良い人なのか悪い人なのか分からない感じなのも、マナーの良い人と悪い人の何れにも受け入れられ易いものである。
 先の小田急のアフロ兄ちゃんは、作る側は「そうではない。」と言うではあろうが、「アフロ=悪い」と印象づけようとして採用していることが明らか。
 他にも西武には窓に貼るステッカーの形式の『それが、マナー』シリーズなど、単純に訴えるものが多くて良い。
a0313715_17003430.jpg――阪急電鉄のもの
 主題がマナーの良い人にもありがちなことであるために、直截的訴求力を寧ろ弱めるべき処を巧く考えている作品である。但し他の主題についてもそうあるべきとは必ずしもいえず、他のポスターを見てはいないので分からない。

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――西日本鉄道のもの
 これも何が言いたいのかが分かり易い。
 正義漢は得てして周りの迷惑を考えないという故事をも想わせて知的でもある。

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by keitan020211 | 2016-10-26 17:05 | 文明論 | Comments(0)
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