【自動車 特別編】日本の名車列伝 その1:トヨタ自動車 後編
◯コロナ CORONA
1964年 T4; T5型
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 今なら、ピックアップトラックではないかというような重心の高い構えとフォルムである。
 そのことは、乗用車の運転もトラックの運転と然して違わないという本質が物語られるようで意味深い。

2007年 T26型(プレミオ PREMIO)
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 1990年代のトヨタが試みた、『高級車からのダウンサイジング』はコンパクトカーの人気の点では当たっていたがコロナ級の中堅セダンには向かわなかった点では外れたといえる。
 当時はメルセデスベンツのAクラスがはやったことを、その人気の要因を大きさではなく価格と見做してしまったのであろう。ベンツAクラスを買う人々はその小ささに魅かれていたのであり、国産のコンパクトカーより値が高いことに魅かれていたのではない。
 その苦境を打開すべく2001年に出たのがコロナの後継車プレミオである。その名の通りに高級感を高めて『高級車からのダウンサイジング』ではなく逆に『もっと上をゆく選択』を感じさせた。それは寧ろトヨペット コロナの原点に帰るものであった。それが功を奏してデフレ傾向の下にあっても堅調好調な販売が続いた。

◯プリウス PRIUS
2003年 NHW20型
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 こう見ると、2003年型の魅力は失われてはいないと気づく。
 ――何かといえば、2008年型のプリウスが2003年型を陳腐化させるような形でのモデルチェンジであったことである。'08年型は'03年型の全体のデザインを踏襲しながら、端々の盛り具合をかえて出た。故に人によっては'08年型はより高級感を増して程良くスポーティーで格好良くなったと思えるであろう。
 しかし私は'08年型を運転してみると、他のセダンと違わない、良く言えばコンベンショナルな感じのものにかわっているのに物足りなさを感じた。私が運転免許を取って初めて運転した'03年型のプリウスとは中身が全くかわってしまっている。何よりも先進的感じが薄れている。
 NHW20型プリウスが出た'00年代の前半は凄い時代であったと改めて感じる。
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 プリウスに次ぐトヨタのハイブリッド車であり今の日本一売れている車となっているアクアもまた、デザインが完璧で走りも多分素晴らしいが、乗ったことがないのでこの名車列伝に準ずる評価とする。

◯ヴィッツ VITZ
1999年 SCP; NCP1型
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 「時代がかわった」、それが感じられたのはヴィッツからである。
 それまでの軽自動車を含むハッチバックのコンパクトカーは三扉が主であったが、ヴィッツからは五扉が殆どを占めるようになった。’90年代の『高級車からのダウンサイジング』の故もあるが、それを単なるダウンサイジングではなく一つの理想のスタイルを確立させた意義は大きい。
 私がそのヴィッツを初めて名古屋のトヨタレンタカーで借りて運転した時は愉しくて堪らなく感じて然も疲れない。

2005年 KSP; SCP; NCP9型
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 丸々としている1999年の初代型と比べ精悍な趣となるが、初代型に感じられる全体のかわいらしさは確りと受け継がれている。三代目はそれがなくなってヴィッツではない車になってしまった。

◯パッソ PASSO
2004年 XC10型
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 ヴィッツなどの'00年代を彩ったコンパクトカー等の特徴はリアのフォルムの安定感が半端ないことである。どっしりと構え、全体の小ささの故に尚更に力強く見える。また、使い易さを重視して傾斜角が抑えられていることが無理のない美しさを感じさせる。
 パッソは殊に高速走行における切れがよく安定感も良い。

◯マスターエース サーフ MASTERACE SURF
1982年
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 キャブオーバー型のワゴン車を初めて格好良いと感じたのがマスターエースサーフ。
 日本ではライトエースやタウンエースのプレミアム版として出たが、元はアメリカのトヨタバンの日本仕様として出た逆上陸車である。
 後のミニバン、ガイアやアイシスにも連なる存在感と洗練が素晴らしい。

◯ガイア GAIA
1998年
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 ミニバンであるが後扉がスライドドアではなくよりセダンベースのワゴンに近い。
 同じような形で当時に人気であったホンダ オデッセイの対抗車として出たというが、販売台数はオデッセイには遠く及ばない。
 私は寧ろ、オデッセイと比べることより、マスターエースサーフなどのトヨタのキャブオーバーワゴンの存在感を受け継いでいることに価値を感ずる。しかも前世紀末の時代の洗練が余すところなく感じられる趣である。

◯アイシス ISIS
2004年
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 それもニュースステーションと報道ステーションの関係についてと同じくか、トヨタはアイシスをガイアの後継車と位置づけてはいないという。しかし端的に見ればそうであることは明らか。
 尤も、今は『既存のものの後継』ということが望まれない思潮があり、今時の人々は「だったら初めから名前をかえるな。」と思ってしまうらしい。「無関係」の主張はそのような要望に応えるべくしてのイメージ戦略ということもできる。
 そんな時代の中、2004年に出たアイシスは尚もモデルチェンジがなく、今も13年に亘り生産及び販売されている。先ずはその事実だけでも名車と呼ぶに相応しい支持の厚さである。
 私としては初めてのマイナーチェンジの前のカジュアルな趣の内装のものが好みである。マイナーチェンジによりラグジュアリーな趣にかわり、それもまた良いには違いないが、前世紀の『何でも柔らかい車』に逆行したかのように感じて物足りない。

◯ポルテ PORTE
2012年 NP14型
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 2004年に出た初代型も驚くばかりの斬新さで運転のし易さも素晴らしいものであったが二代目のNP14型はそこにデザインの洗練も加わり、今の時代のライフスタイルと自動車の在り方の一つの理想を体現している。
 その形で高速走行の安定も良い。
 同じような大きさのシェンタも良いが機能性の高さなどの気合いの入り具合の半端なさではポルテに若干の引けを取る。

◯ライトエース・タウンエース LITEACE; TOWNACE
1996年 R40; R50型
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 商用バンといえばいかにも平凡な運転感覚、そんなイメージはそこには既にない。
 ボンネット形となった故もあろうか、ライトエース・タウンエースバンの運転感覚は至ってスポーティーで疲れ知らずである。トラックも実に能く馴染む。
 取り分け旋回時、特に右折の時の旋回の姿勢が従来のキャブオーバーバンにはない安定感と美しさであり、正に逸品。

2008年 S402M; 402U型
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 先のR40;50の程ではないが、運転のし易さは尚も抜群である。素人目には寧ろS402M;402Uが乗用車に近くてより馴染み易い運転感覚となろう。

◯ハイエース・レジアスエース HIACE; REGIUSACE
2004年 H200型
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 元々ハイエースはトヨタのキャブオーバーバン・ワゴンの永年来の旗艦車であるが、2004年に出たH200型はその存在感が更に揺るぎない、世界のハイエースと感じられるものとなった。
 車体や内装など、至る所の剛性が高く、全てに不安感の全く感じられない完璧な車である。
 しかし殊に愛知県においてはそのハイエースバンのトヨタのエンブレムをレクサスのそれに付け替えるお馬鹿が多くおり、痛々しい。品質の圧倒的高さをいいたいのではあろうが、そのハイエースの品質を実現しているのはトヨタでありレクサスではなく、トヨタのブランド価値に対して失礼なことである。

◯レクサスLS・トヨタ セルシオ LEXUS LS; TOYOTA CELSIOR
1989年 F10型
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 止まっている時も高級感を漂わせるが、走る時は更に躍動感が加わる。
 高級セダンがかくもスタイリッシュになれるものかと、その今までにないデザインに驚いたものである。

2006年 F40型
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 2000年の前代型は『和装の外人』を想わせ、アメリカ人受けを狙うジャパニズムやオリエンタリズムの匂いがして良くなかったが、2005年のレクサスの日本上陸に合わせて出た2006年のF40型はそのような媚びのない、純粋に『良い車 良い形』が追求されていて素晴らしい。
 クラウン マジェスタとの比較となるが、加速の滑らかさと鋭さではマジェスタが勝る。LSが勝るのは停まる時の安定感であり、加速に関してはやや機械的で感動が薄い。

◯レクサスGS LEXUS GS
2005年 S19型
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 正直にいうと、運転のし易さの点では私には余り合わない。ゆったりとし過ぎていて却って安心できない。
 しかし、GSは元々は日本においてはトヨタ アリストと称して出ていた車であり、そのアリストのキャラは『運転し易い』というような趣ではなく、人が車に合わせてゆく、その車を知ってゆくことに価値のあるものである。そのように見れば、「三代目アリスト」でもあるS19型は初代GS・アリストからの在り方に忠実である。
 アメリカの出身のレクサスのGSであるが、S19型は外装のデザインがヨーロピアンスタイルで洗練されている。

◯レクサスIS・トヨタ アルテッツァ LEXUS IS; TOYOTA ALTEZZA
1999年 GXE; JCE10L型
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 日本向けのアルテッツァはセリカ系の4気筒の原動機であるが、アメリカ向けのISは全車が直列6気筒であり、またアルテッツァの程の積極的スポーツ色はない。
 同時代のヴィッツが今までにないコンパクトカーであったのと同じく、アルテッツァは今までにないセダンと鮮烈に感じさせた、「こんな車が本当に出来るようになったのか!」。
 '90年代までの車が『より大きく』を志向して豪華で優美なデザインを究めてゆこうとするものであったのと比べ、21世紀を控える当時の車は『存在感の確かさ』と『かわいらしさ』が志向されるようになったといえ、IS・アルテッツァもまたその流れの一つである。

2005年 GSE2型
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 世界のあらゆる車で最高
 そのGSE2型のISを上回る車はあらゆる面においてもはや出ては来ない。
 写真で見ると大き目の高級車のように見えるが、現物はもっと小さくてコンパクトな高級車である。
 運転のし易さではレクサス車で一番、トヨタ車と世界でも屈指である。
 全く新世紀の車でありながら前世紀の様々な車の面影が巧く残っているのも心憎い。
 コンバーチブルのIS-Cもセダンと共に世界一。

◯レクサスSC LEXUS SC
2001年 UZZ40型
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 世界一のオープントップ車IS-Cに次ぐ世界二のオープントップ車がSCである。三位はメルセデス ベンツ。
 ISに勝るのは操舵感、ステアリングフィールのエロさである。それは如何にせよISにはなく、いわばdesexualizingといえるものであるかもしれないが――私はdesexualisingには賛同しない。なのでISをそのように「嫌らしくない美しさ」と見ることには理解できない。単にSCと比べて丸くないだけである。――、SCは微に至るまでがsexyである――勿論、電動ルーフの開き方や閉まり方まで。

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by keitan020211 | 2017-02-25 16:00 | 生活 | Comments(0)
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