【アメリカのシリア空爆】一石を投ずる意義深いもの

 昨日の中-USAの首脳会談の晩餐会と同じ時に、アメリカがシリアの空爆をした。
 トランプ大統領はその時に、それにつき習主席に告げたという。習主席はそれに理解を示したと今日の朝日新聞が伝える。

a0313715_18455145.jpg シリアの反体制派を民間で支援するアメリカはこれまでにはアサド政権軍によるものとされる無差別殺戮や化学兵器攻めなどが繰り返されても、シリア情勢への対応を悉く見送っていた、オバマ政権におけることである。
 その間に、ロシア軍が反体制派の地域と思しい場所を主として攻撃を重ねている。
 様々な事態を見ても何の対応をも取らないアメリカの姿勢は宛ら『織り込み済みの忍耐』と呼ばれる北朝鮮への対応と似てもいる。――しかしその濁った静けさはここに破られた。

 それを、どう評価したら良いのであろうか?

 アサド政権が悪いのか良いのかはさておき――弊ブログは総じてはアサド政権とそれを支援するロシアが正しいと見るが、何の責任もない訳ではないと見ている。シリアにおける無差別殺戮や化学兵器攻めをしているのは政府軍が捕虜にするなどして寝返った元反体制派がアサド政権を内側から崩すために行っている自爆テロであり、主な責めは反体制派にある。但しそれを見敗れないでおり或いは見破っていても何の粛清の策をも取らないアサド政権にはそれに相応する責任がある。「ロシアによる軍事攻撃」さえも、元反体制派がロシアの予てよりシリアに与えている兵器等を使っての偽装工作であるかもしれない。――、その一撃は今までの濁った静けさ、即ち空気に水を差すことになる意義深いものとなろう。「水を差す」はこの場合は「一石を投ずる」と言い換えることもできる。

 尤も、水を差すだけに終始することは水を差すことはそもそも空気による支配の存在を前提とするからであり、空気そのものを解決することにはならない。アメリカ軍によるその空爆だけではなく、これまでのシリア情勢を巡り所謂国際共同体が醸し出していた空気を解決するためには何等かの重ねての手立てが必要となる。それを実現し得る可能性のある国は今の処はイギリス、カナダ、ロシアと中国しかない。アメリカはトランプ政権がロシアとの関係の改善にその一撃を経ても努め続ける限りにおいてその一角を占め得、日本は安倍政権がこれまでに幾度となく表明していた国際共同体を足蹴にする覚悟を持ってトランプ政権との協調を図ることによりその一角を占め得る。国際共同体を足蹴にするとは主には、EUを支持しないことである。殊に経済界にはEUを金科玉条とする向きが多く、政治がそのような経済界に振り回されないことが強く求められる。

 何れにせよ、空気は破られた。
 空気とは、シリア情勢に関する何の手立てをも取ることなくアサド政権を悪として非難するだけの国際共同体の「自由を守るための言論」である。彼等の言論により自由が守られることはついぞないだけではなく人類、殊に日本人の自由が損なわれてもいる。また、それを支持していたのがオバマ政権のアメリカとその御用インテリジェンスたるCIA、中央情報庁である。しばしば批判の対象となる「アメリカ」とは彼等によりアメリカがアメリカではなくなって国際共同体という別物に「進化」することを指す。

 その一撃によりアメリカとロシアとの関係の改善の気運にひびが入りかねないとの懸念があるが、ロシアが表明した「今回限りは許す。次は許さない。」の言葉が概ね全てを物語ろう。
 アメリカによるそのシリアへの空爆は正に一回限りは許すことを前提としてロシアが認めたことに依るものであろう。そうではなければそのように一回でも許すような発言が出ては来ない筈である。
 そしてそれを部分的に支持すると表明したカナダ――
 ――とにかく、空気を破らなければどうにもならないのである。

a0313715_18475049.jpg 日本が、例えば安倍総理がそこで「部分的に」と言えないでいるのは彼がこれまでにさんざ国際共同体との歩みを共にするとか国際法を守ることを呼び掛けてゆくなどという書生論、場合によっては書生も相手にしない口上を振り翳して政権の支持を繋ぎ止めているからである。彼はそれと矛盾するかのようなことを1枚のトランプを見て言う訳にもゆかない。安倍総理は意気軒昂とではないにせよ、その一撃を全面支持とするかのような所感を述べている。

 アメリカとロシアの関係は引き続き改善に向かおう。
 中国はアメリカとより親密となることはなかろうが、習政権は秘かにトランプ政権との協調を強めると思われる。今までがそうではなかったのは偏に中国は広いからである。それにより習政権の権力はより磐石となる。

a0313715_18492493.jpg 考えられる解決策はアサド政権の『解散総選挙』である。
 ティラーソン国務長官の「アサド政権の命運はシリア国民に委ねられる」との発言はそのことであろうと考えられる。『解散』の進言をするのは勿論ロシアである。おまけに元同盟国のフランスが加われば尚更に良い。EU派で無所属のマクロン氏が大統領となり、そのマクロン政権が公約に反してロシアに「押し切られ」ればヨーロッパももう少しは真面になる。

 何に優先しても潰さなくてはならないのは「偽アメリカ」がこれまでに支援し助長して来たシリアの反体制派である。次にイスラム国――
 ――そもそもこれまでのアメリカが世界最大且つ唯一のテロ支援国家であった。そして彼等が自らの矛盾に何も言えなくなるのがこの程のシリアの空爆である。「アサドが悪い、しかし、シリアを攻めることはあってはならない。」――全く意味不明とはそのことである。逆に「アサドは悪くない、しかし、シリアを部分的に攻めるのは良い。」も彼等には理解不可能であるかもしれない。

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by keitan020211 | 2017-04-08 18:52 | 政治、社会 | Comments(0)
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