【Freesia作法】食事の配膳 汁物を左に・御飯を右に
 夕飯時に耳の痛い話をします笑。

 先程にツイッターに簡単に述べてもいますが、このブログの記事には食事の配膳のし方について語ります。

 この春に読売テレビの『秘密のケンミンSHOW』に初耳なことが紹介されていました。
a0313715_20591990.jpg それは食事の配膳が東京においては汁物、汁椀を右に置いて御飯物、飯椀を左に置く――以下:②式と呼ぶ。――とのものです。
 そしてその逆の汁物を左に置いて御飯物を右に置く――以下:①式と呼ぶ。――私が当たり前と思っている配膳のし方は粗大阪においてしか一般なものではないと云います。
 更に問題なのは番組の出演者の一人である、京都に生まれ育つ本田望結が京都は②式ですと語ること。番組は『京都女vs大阪女』と題する特集をしばしばしているのでそのように京都のし方と大阪のし方が違うと言われるといかにもそうであるかのような気がします。しかし私は出身の神戸においても京都でも②式を見たことはありません。しかし、東京で改めて見てみると確かに②式の配膳が多いのに気づきます。番組に、東京の街角の男性達がそれらの違いを説明されると「うーっそ?!、信じられない!」と言います。

 しかし、その番組の伝えることが事実の誤認を含むことがネットに出ているこの記事に明らかです。
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 大阪が①式で東京が②式なのは事実ですが、①式が広く守られているのは大阪だけではありません。本田の地元京都も①式であり、主に西日本の全般、または東日本の一部にも「汁物を左に・御飯物を右に」が一般である地域があります。
 西日本において②式が一般なのは徳島県のようにソースを御飯に掛けて食べるという下品な風習のある地域の他に、鳥取県や島根県のようにかつては情報が立ち遅れていた地域や鹿児島県のように明治以降に東京志向の極めて強い地域だけです。それと比べて見ると、福島県が東日本でありながら①式なのは薩摩と会津の確執が食事のし方にも反映されているかのようで面白いことです。
 意外にも薩摩との盟邦長門のある山口県は東京流に毒されてはいない、食べ方の汚いことが有名な安倍晋三総理はどちらなのでしょうか?

 
 番組の司会で唯一の東京都民として出演のみのもんたが「東京のし方――:②式――は懐石料理から来てるんだよね。」と示唆深いことを語ってその特集が終わりました。

 懐石料理、皆さんはそれがどんなものかを御存じですか?

 「和食の代表でしょう。」――不正解。関口宏のクイズ番組なら×印が2つは出ます。

 しかしそう思っている人が少なくないようなので懐石料理とは何かを簡単に説明します。
 懐石料理とは辞書を引いて見ると:

 茶の湯の席でもてなされる小料理

 :とあります。
a0313715_21025596.jpg つまり、お茶が主で料理はおまけなので、懐石料理とは食事ではなくおやつであり、懐石料理屋とはそのような茶の湯の在り方を受け継ぐ、スナックのようなものであるといえます。但しカラオケはありません。
 和食といえばそれは食事であり、量も質ももっと本格の料理をいいます。つまり、懐石料理は和食の代表、粋であると思っていて田舎の旅館によく出る炙り焼き鍋御膳などを莫迦にする人は実は何も分かっていない知ったかぶりのど田舎者であるということになります。しかしそのようなど田舎者が今の日本には最も大きな影響力を持っており、懸念されます。『秘密のケンミンSHOW』も大阪のテレビの番組ですが、日本一、世界一の発行部数のある読売新聞の傘下であるからか、少しそのような処があります。
 私は懐石料理には何の興味もないのでそれがどんなものであるかについても今までは全く知らず、寧ろ懐石料理に粋を感ずるという人を「へー、ほんまか?」と思っています。
 どう見ても、懐石料理は小さくて量が少なく、食事といえるような感じのものではありません、旅館の炙り焼き鍋御膳の牛肉なんかもかなり薄くて少ないですが。

 茶の湯においてはお茶が主なるものなので、料理はおまけ。そこに更に御飯と汁がつくのは更におまけです――今は懐石料理も大衆化しているのでまあ分かりませんが、――。
 おまけのおまけであり普通に出るものではないことを示すために各々のお椀の置き方が逆なのです。

a0313715_21045509.jpg それと、もう一つ茶の湯には敵方の者が誘われて席を共にすることがあります。小さくて出入りのしにくい躙口などもそのことを示すものの一つです。そして敵もお茶を共にする時には和やかになろうという訳です。
 しかし時には何等かの悪い企みを以て茶席に来る人もいます。
 人は何かを企む時には得てして脇が甘くなりがちです。浮足立つとか前のめりともいいます――拙速とはいいません。拙速があり得るのは逆にもてなす側であり、「つまらないものですが、」と言うのがそれです。――。
 「汁物を右に・御飯物を左に」する②式の配膳のし方はそのように脇が甘くて前のめりな人の粗相を誘いやすく、そこでもてなす側は粗相をした客に何気に睨みを利かせ若しくは刀を抜くことができます。
a0313715_21054795.jpg 汁物が右にあると、それを左手で上げ下ろしをする訳で、脇をかなり意識して締めるか――:脇の甘くない人――またはかなり不自然な取り方をして無理をし――:脇の甘い人――ないとこぼしたり落としたりしてしまいます。粗相を必ずしもするまでもなくそのように著しく不自然で無理な体勢からも人物を見定めることができます。
 茶の湯にはそのような武士の世界の深謀遠慮の反映もあります、本来はそんなことを考えなくてもよいのが何よりなのですが。
 そしてそのような②式の配膳のし方に如何にも池上彰がひけらかしそうな表向きの説明をつけるために、「日本においては古来、左大臣と右大臣の序列などにも見られるように左側が優越するものというしきたりがあり、この配膳のし方もその反映です。」といわれるようになりました。敵方の客の粗相を誘うためという本当の理由を隠すための嘘なので、敵方なら誘わない、刀は持ってもならないという今の時代にもその説明を作法の正しい説明と思っている人もまた知ったかぶりのど田舎者です。

 かつての茶席とはかように緊張を含むようなものであったので、仮に粗相をされて畳が汚されても直ぐに張り替えれば済むという考え方でした。畳の普及の始まりもそれが理由であったのかもしれません。尤も今の時代も、食べ物をこぼされたら退席させる料理屋はありません。
 家族の食事や家に人を招いて食事をする際にもこぼしたら勘当とか帰ってもらうことはありませんが、茶席や料理屋におけるより直ぐに替えればよいとか掃除が簡単にできるものでもなく、粗相をしてほしくはないのが本音です。
 故に、②式のように厳しい位置、いわゆるシビアなポジションになる配膳のし方は普通には取られません。お茶のおまけではない本格料理を供する店も同じです。
 ②式を常とする地域においても、普段はそこをもう少し緩くして右の汁椀が真中の辺りになるようにして左の飯椀をかなり左寄りに置くのではないかと思います、想像の限りですが。
a0313715_21082538.jpg 懐石料理の本場京都も、一般には①式です。なのに何故か『秘密のケンミンSHOW』は京都の人はいつも懐石料理のようにして食事をしているに違いないと思っているようです。京都はしばしば東京の権威づけの道具にされるので、京都のし方が東京のし方と同じであれば都合が好いということでまだ育ち盛りの本田望結に嘘を語らせている訳でしょう。
 そういえば皇室や皇族の人達が御飯と汁物を召し上がる場面が映ることはなく、宮中晩餐会の献立は粗必ず西洋料理ですね。多分、皇室や皇族も東京のし方とは逆の①式であろうと思いますし、江戸時代までの江戸も水戸徳川家の茨城県や東京電力の原子力発電所のある福島県が尚も①式を守っていることから推察できるように、今とは違い①式であったのではないでしょうか。「汁物を右に・御飯物を左に」の東京式が正しい作法であるというのは殆ど江戸しぐさのような風説の類であります。
 また、大阪と同じといわれると不都合とばかりに言うではありませんが、大阪にしかないといわれるものの殆どは大阪だけのものではない日本の或いは世界の正しいあり方です。但しエスカレーターに乗る際に空ける位置は大阪式の左側ではなく東京などに広く見られる右側が普通でもよいと思います。

 また、ブログに載せる画像は、写真の全体の構図が右へ向いておれば記事の右に配置し、左へ向いておれば左に配置するのが基本技です。

 障碍などはありませんが、これだけの記事を書くのに二時間余りも掛かるようになってしまっています。齢なのかな?

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